歯のコラム

Vol.04:自己由来細胞を使った安全・確実な顎骨再生を目指して

歯を失うと歯を支えていた顎骨は経年的に痩せていきます。歯周病や外傷によっても顎骨は痩せたり無くなったりします。歯を失った後にはインプラントや入れ歯を入れて噛めるようになるはずですが、顎骨が少ないとインプラントも入れることができず、入れ歯も安定しません。顎骨を盛り上げる(増生する)ためには、体の他の部分の健全な骨を移植する方法が主流ですが、骨を切り取る部分が麻痺したり痛みが残ったりします。そこで細胞を使って骨を作る研究が始まっていますが、安全で確実に骨になる細胞はどれが良いのかが分かっていません。近年の研究で、顎の中にある細胞を安全に採取し、これを増やして骨を増生することが可能になりました。現在はまだ動物実験の段階ですが、近い将来には骨の不足した患者さんの顎骨を低侵襲に増生する骨再生治療が歯科の領域で普及することが期待されます。詳しくは、歯科補綴学分野websiteのhttp://www.geocities.jp/prosth2/Nishimuragaiyou.htm でも見ることができます。

 

 

 

執筆者

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科歯科補綴学分野 西村正宏

mnishi@nagasaki-u.ac.jp